約分が苦手でスムーズにできない小学生には掛け算九九の練習をおすすめしています。小学5年生で習う約分は分数の単元で出てくるもので、分母と分子を同じ数で割ることで数字を小さくすることを言います。
同じ数で割れる数字を見つけるためには掛け算九九が頭に入っている必要があります。
掛け算九九は小学2年生で学習しますが、曖昧なまま3年生になっている小学生は必ずと言っていいほど約分で躓きます。また算数が苦手だと感じている生徒のほとんどが掛け算九九の計算スピードが遅かったり答えを間違えたりします。
掛け算九九と合わせて割り算や足し算引き算などの計算は「算数の基本中の基本」になるところなのでスラスラ解けるようになるまで繰り返し練習をしておきましょう。
練習プリント
無料でダウンロードできる算数プリントですが、家庭内での個人利用以外は利用規約を一読して下さい。
約分がスラスラ解けるようになる為には
「2×3=6」の考え方よりも「6になる為には2×3」の考え方が必要になります。その練習ができるプリントを載せていますのでぜひご活用ください。
できれば11や12の段も
掛け算九九の1の段から9の段までスラスラ解けるように
なったら10、11、12の段の練習もしておきましょう。
10の段は、
60、70、80などの数は「10×何か」でできているという練習になります。
11の段は、
44や77などの約分をする時に必要になりす。また中学生になった時に「11×11=121」という計算が必要になるので小学生のうちから身につけておくと後々楽になります。
12の段は、
約分でも必要ですが、12の倍数や12で割る計算など12に関わる問題は意外とたくさん出てきます。
約分をする理由
なぜ約分をするのかというと、同じ意味になる分数がたくさんあるからです。例えば、2分の1と4分の2は同じ意味を指します。また、6分の3、8分の4など無限に同じ意味の分数があるので「じゃあどれを答えにすればいいの?」となってしまうので数字が1番小さい時のものを最終的な答えにしようというルールが生まれました。
子どもへの声の掛け方
算数が苦手だったり嫌いな子どもには「約分」という言葉はできるだけ使わないようにしましょう。例えば、分数の計算をして答えを4分の2と書いていて、まだ約分できる時は「もうひといき何かできるよ」という言葉を使ってあげましょう。これは、「早く部屋の片付けをしなさい!」「今片付けしようと思ってたのに!もうやりたくない」と同じ感覚で「まだ約分できるよ」と言うとやる気を失うことがあります。なので言葉を変えて伝えてあげることがポイントになります。
分数が苦手な小学生の改善方法
分数が苦手な場合は「どこまで理解できているか」をさかのぼって確認してみましょう。例えば小学5年生なら
- 分数の足し算引き算
- 通分
- 約分
- 小数から分数への変換
- 分数から小数への変換
- 大きさの違い
などの確認が必要になります。
小学4年生なら
- 帯分数と仮分数
- 分数の足し算引き算
- 数直線での見方
- 大きさの比べ方
など。
小学3年生なら
- ものの分け方
- 1になる分数
- 小数と分数の関係
などです。
分数は最初の考え方がとても重要になります。「1を何個に分けたうちの何個分か」「区切り方」などが理解できていないとその先が全く分からなくなるのでつまずいてきたかな~と感じたらさかのぼって復習をしておきましょう。小学3年生の分数まとめプリント、小学4年生の分数まとめプリント、小学5年生の分数まとめプリント、で各学年の内容を復習することができます。