分数の割り算が掛け算になる理由は誰しもが疑問に思うところです。特に分数の割り算を習う小学6年生からは「なんで逆数にしたら掛け算になるの?」「なんでひっくり返すの?」という質問をよくいただきます。親御様からも「子供が理解できるような説明の仕方を教えて欲しい」という声がたくさんあるので今回は難しいことは一切なしで数楽の家の授業で教えている「簡単に理解できる方法」をお伝えします。
分数の割り算が掛け算になる理由
例えば、こんなふうに考えてみます。
A.「8÷2=4」
B.「8×□=4」
答えが4になるためには□にどんな分数を入れたら良いでしょう?
8の半分になればいいので□には2分の1が入ります。
A.「8÷2=4」
B.「8×(2分の1)=4」
解き方を合わせるために、A.も2を1分の2になおします。
A.「8÷(1分の2)=4」
B.「8×(2分の1)=4」
A.B.を見比べたときに割り算を掛け算になおしても答えが同じになるので
分数の割り算は「掛け算になおして計算することができる」ということになります。
1問だけでピンとこない場合は何問か同じような問題を解いてもらいましょう。
例題①
A.「10÷2=5」
B.「10×□=5」
答えが5になるためには□にどんな分数を入れたら良いでしょう?
10の半分になればいいので□には2分の1が入ります。
A.「10÷2=5」
B.「10×(2分の1)=5」
解き方を合わせるために、A.も2を「1分の2」になおします。
A.「10÷(1分の2)=5」
B.「10×(2分の1)=5」
例題②
A.「15÷3=5」
B.「15×□=5」
答えが5になるためには□にどんな分数を入れたら良いでしょう?
15を3つに分けたうちの1つ分になればいいので□には3分の1が入ります。
A.「15÷3=5」
B.「15×(3分の1)=5」
解き方を合わせるために、A.も3を「1分の3」になおします。
A.「15÷(1分の3)=5」
B.「15×(3分の1)=5」
最初に確認すること
分数の割り算が掛け算になる理由を説明する前に「整数×分数の計算方法を理解できているか」を確認しておきましょう。ここが分かってないと解説を聞いてもスムーズに理解できません。
整数×分数の計算方法
例)3×2分の1
3を分数にすると「1分の3」になります。分数は「分母と分母」「分子と分子」を掛けるので分母「1×2」分子「3×1」で答えは2分の3になります。
子どもに説明するときのコツ
小学生などに算数を説明するときはできるだけ難しい言葉は使わずに「子供が知っている言葉」だけを使って教えてあげましょう。正確に教えないと!と意気込んで難しい言葉を使ったり長くしゃべってしまうと子どもの頭には何も残りません。
ついでに分数の確認も
分数の掛け算割り算がピンとこない子どもの特徴の1つに「分数の意味を理解していない」というものがあります。
- 2分の1は「2つに分けたうちの1つ分」
- 3分の1は「3つに分けたうちの1つ分」
ということを理解できているか、ついでに確認しておきましょう。
リンゴ1個を2分の1に分けたものと3分の1に分けたものはどっちが大きい??
と質問してみると理解できているかが判断できます。
講師紹介
倉永 将太朗
チキン南蛮と地鶏が美味しい宮崎県出身
自身も算数数学で苦労した経験があることから、同じ思いをしている子ども達の心に寄り添いながらの授業を行っています。多くの生徒さんに喜んでいただき、現在は
福岡県でナンバーワンの口コミ数
をほこり、予約がなかなか取れない塾となりました。