約数とは簡単に言うと「割り切れる整数」のことを言います。小学5年生の算数で習う約数の意味や「子どもへの教え方」をわかりやすく解説していきます。例えば6の約数は(1、2、3、6)の4つ、12の約数は(1、2、3、4、6、12)の6つになります。これをどうやって考えるのかを式で表すと下記のようになります。
6÷1=6 で割り切れる ◯
6÷2=3 で割り切れる ◯
6÷3=2 で割り切れる ◯
6÷4=1あまり2 で割り切れない ×
6÷5=1あまり5 で割り切れない×
6÷6=1 で割り切れる ◯
になるので6の約数は(1、2、3、6)の4つになります。
12÷1=12 で割り切れる ◯
12÷2=6 で割り切れる ◯
12÷3=4 で割り切れる ◯
12÷4=3 で割り切れる ◯
12÷5=2あまり2 で割り切れない ×
12÷6=2 で割り切れる ◯
12÷7=1あまり5 で割り切れない×
12÷8=1あまり4 で割り切れない×
12÷9=1あまり3 で割り切れない×
12÷10=1あまり2 で割り切れない×
12÷11=1あまり1 で割り切れない×
12÷12=1 で割り切れる ◯
になるので12の約数は(1、2、3、4、6、12)の6つになります。
数が大きくなると式で書くのは時間がかかってしまうので掛け算で考えるようにしましょう。
かけ算での考え方
約数は、割り算と掛け算で求めることができますが、小学校の宿題やテストの問題を解くときは下記のように掛け算で考えるようにしましょう。※割り算でも解けますが式を書く時間が多くなってしまいます。
- 6の約数
掛けて6になるには1×6、2×3になるので6の約数は(1、2、3、6)の4つ。 - 12の約数
掛けて12になるには1×12、2×6、3×4になるので12の約数は(1、2、3、4、6、12)の6つ。 - 16の約数
掛けて16になるには1×16、2×8、4×4になるので16の約数は(1、2、4、8、16)の5つ。※同じ数は1つにまとめる。 - 17の約数
掛けて17になるには1×17しかないので、17の約数は(1、17)の2つ。
約数に1は入るのか?
1は約数に入ります。約数とは「割り切れる整数」のことであり、15÷1=15、20÷1=20など、1で割り切れるので約数に入ると言えます。
約数はここで必要になる!
約数は「約分」で必要になります。約分とは、分数の分母と分子の数を小さくするために「同じ数で割る計算」のことを言い、小学5年生の算数で学習します。約分は中学校でも使うので必ずできるようになっておきましょう。
約数が苦手な場合
約数がスラスラでてこない…という時は、割り算や掛け算が曖昧な可能性があります。基本となる計算ができているか確認しておきましょう。算数は、繰り上がり繰り下がりの計算、かけ算わり算ができていないと、全てにおいて時間がかかってしまいます。1桁の計算からでもいいのでスラスラ解けるように練習しておきましょう。
素数について
素数とは、「割れる数が2つしかない数」のことです。例えば、5は5÷1と5÷5しかなく、割れる数が2つしかないので素数と言えます。6は6÷1、6÷2、6÷3、6÷6など割れる数が2つ以上あるので素数ではありません。1は1÷1しかなく割れる数が1つしかないので素数ではありません。
記事について
この記事は、算数が苦手な子専門の個別指導塾/数楽の家によって書かれています。たくさんの子ども達と関わった経験から「こうしたらもっとよくなります!」を発信していますので参考にして頂けましたら幸いです。