証明が苦手な中学2年生用の練習問題プリントです。文章の書き方やポイント、勉強法も合わせて解説しているので数学が苦手な中学生でも簡単に解くことができます。証明は、合同条件を見つけるために文章中から「同じ角」「同じ辺の長さ」「平行」などを見つける必要があります。また、錯角・同位角・対頂角などの角度の法則も必要なので合わせて覚えておきましょう。
練習プリント
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証明の解き方
①文章から分かることを図形に書き込む
文章の中に「正三角形」「二等辺三角形」「直角三角形」「平行四辺形」「平行」「中点」「二等分線」などの言葉が出てきたら図形に印を入れていきましょう。正三角形なら、3つの辺の長さがすべて等しいので全ての辺に一本線を入れていきます。※二本線でも三本線でも可。
二等辺三角形なら、2つの辺の長さが等しいので2つの辺に一本線を、底角が等しいので底角に「同じ角度」の記号を書きます。直角三角形なら、直角の部分に直角のマークを書いておきます。
平行四辺形なら、向かい合う2組の辺の長さは等しいので一本線と二本線を、向かい合う2組の辺が平行なのでそれぞれ平行のマークを、向かい合う角度がそれぞれ等しいので向かい合う角にそれぞれ違う記号(黒丸と白丸)を書きます。
平行という言葉が出てきたら平行のマークを、中点という言葉が出てきたら同じ長さを表す印を、二等分線という言葉が出てきたら同じ角度を表す印入れます。
また、文章の中に書いてなくても補助線を引いたり、図形を見るだけで分かることがあります。例えば正方形や平行四辺形の対角線がひかれていた場合は、錯角や同位角を見つけることができますし、2つの直線が交わっていれば対頂角を見つけることができます。
図形によっては「重なっている辺」や「重なっている角」があるのでその場合は共通な辺、共通な角として同じ印を入れます。
②印を入れた図形を見ながら合同条件のどれに当てはまるかを見つける
比べる図形を決めたらその図形に書いた印を見ながら合同条件のどれに当てはまるかを見つけていきます。問題によっては、合同条件が三角形なのか直角三角形なのか平行四辺形なのかで分かれるので、それぞれの合同条件を覚えておきましょう。
三角形の合同条件
- 3組の辺がそれぞれ等しい。
- 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい。
- 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい。
直角三角形の合同条件
- 斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい。
- 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい。
平行四辺形の合同条件
- 2組の対辺がそれぞれ平行である。
- 2組の対辺がそれぞれ等しい。
- 2組の対角がそれぞれ等しい。
- 対角線がそれぞれの中点で交わる。
- 1組の対辺が平行でその長さが等しい。
③説明文を書く
等しくなることの説明文を書き加える。
説明文とは…
例えば、下の図で「 AO = DO 」、「 CO = BO 」のとき△ACO≡△DBOであることを証明しましょう。という問題の場合、
説明文は、「仮定より」「対頂角は等しいので」などの言葉を書いていきます。
仮定より
AO = DO…①
CO = BO…②
対頂角は等しいので
∠AOC=∠DOB…③
①、②、③より
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので
△ACO≡△DBO
さらに、図形が合同であることを使って辺の長さや角の大きさが同じことを求められる場合があります
証明問題には、「図形が合同である証明」と「合同な図形から辺の長さや角の大きさが同じかどうか」を見つける場合があります。
例えば、下の図で「 AO = DO 」、「 CO = BO 」のときAC = DB であることを証明しましょう。
という場合は、三角形の合同を証明し、そこからもう一歩進む必要が出てきます。
AC = DB であることを証明しないといけないので
- 合同な図形では対応する辺の長さがそれぞれ等しい
- 合同な図形では対応する角の大きさがそれぞれ等しい
のどちらかを使います。
この「合同な図形では…」の意味は、同じ大きさの図形なんだから辺の長さも角の大きさも同じになるよね!という意味です。
今回求めるのはAC = DB、つまり辺の長さなので使う言葉は「合同な図形では対応する辺の長さがそれぞれ等しい」になります。
仮定より
AO = DO…①
CO = BO…②
対頂角は等しいので
∠AOC=∠DOB…③
①、②、③より
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので
△ACO≡△DBO となり、
合同な図形では対応する辺の長さがそれぞれ等しいので
AC = DB
という書き方になります。
まとめ
証明の問題を解くときのポイントは合同条件を見つけることです。そのためにはまず文章を読んで等しい辺、等しい角、直角、平行になるところに印を図形に書き込みます。そして図形を見ながら合同条件のどれに当てはまるかを探します。合同条件が見つかったら、等しくなる理由を説明文で表しましょう。
※証明問題が苦手な場合
証明問題が苦手で何から手を付けていいか分からない…という場合は、「同じ長さ」「同じ角度」の印を図形に書き込むことから始めてみましょう。