「教える」と「伝える」の言葉の違い、普段どちらかを使う場面が必ずあると思いますが言葉の使い方1つで5年後10年後の自分が変わっているかもしれません。
言葉と意識
私は学習塾を経営しており自らも授業を行いますが「教える」という言葉を極力使いません。
理由は
「教える」とは上から目線の言葉
だと思っているからです。
教えるという意識が強いと、最初は良いかもしれませんが時間が経つごとに傲慢になりそうな気がします。
人間は時間が経つごとに良くも悪くも少しずつ変化していきます。
良いほうに変化すれば良いですが、「教える」という言葉は悪い方に変化することもあります。人間だれしも自分のやり方で成功していけば「これが正解だ!」と思うようになります。
特に「答え」がある学校の勉強は教え方もある程度固定されます。しかしその固定された教え方を長年続けるとだんだん「教える」が変化して「教えてやってる」に。
もっと変化すると
「俺の教え方で分からないならそれはお前のせいだ!」
という言葉が出る人間になってしまいます。
実際に「俺の教え方で分からないならそれはお前のせいだ!」という言葉を使った塾講師が過去にいました。
意識は言葉の使い方に出ます。
自分の教え方が1番良いと思っていてもそれが全ての生徒に当てはまるわけではありません。特に算数数学は答えが一つしかない教科ですが解き方は無数にあります。
この教え方で今まで教えてきたのだからこれでいいんだ!と思っていると子供のちょっとした変化を見逃してしまいます。
常に子ども達の様子をフラットに見れるように考えを押し付けるのではなく「こういう解き方があるけどどう思う?」という姿勢であるために伝えるという言葉を使っています。
言葉の使い方で子どもの行動は変わる
- 「どこが分からないの?」→「どこまでなら分かる?」
- 「間違ってる」→「惜しい」
- 「2問しかできてない」→「2問も出来てる」
- 「1問も解けていない」→「自分で考えてみたことは素晴らしいね」
教え方や日常のちょっとした言葉使いを変えるだけで子どもや部下、上司、友達、先輩後輩の行動も変わってきます。
日頃の自分の話している言葉を意識してみると気づくことがあるかもしれませんね。
「伝わる」ということは、相手の「腑に落ちる」ということです。「腑」とは五臓六腑の「腑」で、内臓という意味です。つまり、頭で理解するということではなく、心で分かる、ということです。単に「分かった」というだけで人は行動を起こさない理由はここにあります。人は心で納得したときに初めて行動を起こすのです。
数楽の家
数楽の家は不登校生に対応できる塾でもあるので、学校に通っておらず勉強が止まっている生徒も気軽に通うことができます。ホームスクーリングの教え方や保護者様向けの「算数の教え方のコツ」をお伝えするコースもあります。
小学生は算数教室、中学生は数学の個別指導、県外の方には算数数学のオンライン授業も行っています。