デシリットル(㎗)は日常生活で使わないのになぜ小学校の算数で勉強するのか。
小2の単位で習うリットル(ℓ)、デシリットル(dl)、ミリリットル(ml)ですが、
リットルとミリリットルはペットボトルなどで見ることがあります。
しかしデシリットルはほとんど見かけません。見かけないどころか見つけようにも見つかりませんよね。
そんな珍しい単位をなぜ習うのでしょうか?
デシリットルを習う意味
算数・数学で習うことのほとんどは社会に出ても使いません(計算などは必要)。
では、何のために算数・数学があるのかというと、
問題の答えを出すためには
「どうやって考えれば良いのか」
を練習をするためにあります。
デシリットルも、
「30㎗は何ℓでしょう」という問題の時に、
まず、1ℓが10㎗だからそれの3つ分で…
と考えさせるためにあります。
そしてこの
「どうやって考えれば良いのか」を鍛えることで、
大人になって何かの問題にぶつかった時に「逃げる」ではなく「考えて解決する」
ことができるようになります。
…………というふうに思っておきましょう。
デシリットルを学校で教える本当の理由はきっと他にあると思います。
本当の理由は、学校や教育委員会に聞いた方が早いかもしれません。
しかし本当の理由よりももっと大切なことがあります。
それは、
算数数学で習う内容のどれが使えてどれが使えないか、ではなく算数数学の本質は
「考えるチカラを付けるための練習」
だということです。
でないと、社会に出て使うものだけ勉強すればいい、ということになれば中学校、高校で習うものの9割以上が意味の無いものとなります。
人間は(子どもは)「意味のないことをすることが一番の拷問」です。
大人が、そんなものは社会にでて必要ないから勉強しなくていい!と言ってしまえば
子供は勉強のする意味を見失ってしまいます。
勉強しなくなった子供が社会に出た時にどれくらい不利になるかは想像つきますよね。
子供に拷問をするのではなく「勉強する意味」を与えてあげるためにも
㎗は無駄ではなく「考えるチカラを付けるためにあるんだよ」と教えてあげてください。
デシリットルの意味
デシ(deci)とは、分かりやすく言うと0.1という数値のことです。
0.1を分数で表すと10分の1となるので
1㎗は1ℓの10分の1ということで「1ℓは10㎗」となる。
変換の方法
1ℓ=10㎗
1ℓ=1000㎖
1㎗=100㎖
0.1ℓ=1㎗
これを覚えておけば、これを基準にして変換の問題を解くことができます。
例題
【432㎗は何ℓ何㎗でしょう。】
解き方
432㎗は400㎗と30㎗と2㎗でできています。
1ℓ=10㎗なので10ℓ=100㎗ということになり、
「400㎗は40ℓ」「30㎗は3ℓ」「2㎗はそのまま2㎗」となり
答えは43ℓ2㎗となります。
単位変換が苦手な子には必ず基準の数字を覚えてもらい、
それを使いながら解いていきましょう。
日常のデシリットル
日常で見つけることが難しい㎗ですが意外なところで使われていました。
例えば、
毎年受ける健康診断の結果。よく見ると「デシリットル」で表記されている項目があります。例えば大人になるとみんなが気になる血糖値。その単位が「ミリグラム/デシリットル」(単位 mg/dL)で表されています。コレステロールも同じ単位。
次に見つけたのが「種」。家庭菜園をやる人は、ホームセンターで買ったことがあるかも。ネットでも販売されていて、「大根の種 2デシリットル○○円」という表記がされていました。
数楽の家とは
数楽の家は算数数学が苦手な子専門の個別指導学習塾でもあり不登校生に対応できる塾でもあるので、学校に通っておらず勉強が止まっている生徒も気軽に通うことができます。ホームスクーリングの教え方や保護者様向けの「算数の教え方のコツ」をお伝えするコースもあります。
小学生は算数教室、中学生は数学の個別指導、県外の方には算数数学のオンライン授業も行っています。